電車内の電話がマナー違反とされる、声がうるさい・イライラする理由

電車内やカフェなど複数の人が集まる公共の場で電話をしている人がいるととても気になります。

対面で会話している人の声はそれほど気にならないのに、なぜか電話の声にはイライラしてしまう人も多いかと思います。

電話の声が気になる理由は2つで「単純に声がでかくなること」と「片方だけの会話はストレスに感じるから」です。

目次

 電話だと声量が大きくなる

他人の電話の声が気になる理由の一つ目は、シンプルに電話だと声量が大きくなりがちだから。

電話というコミュニケーション方法だとどうしても声が大きくなります。

対面の会話では、目線・表情・ジェスチャーなど様々な情報ありきで会話をしますが、電話は声(音)のみのコミュニケーションです。

そのため、はっきりした音で情報のやりとりをする必要性が高まり声が強くなります。

もし逆に、声を使わないでコミュニケーションを取らなければならない状態になったら、おそらく身振り手振りの動作が大きくなりそうですよね。

コミュニケーションの手段が制限されることで声が大きくなるのが一つの理由。

あと単純に、電話だとお互いの声が聞き取りにくいから声が大きくなるのもあるかもしれません。

とは言っても、声が大きくなりがちでも周りに配慮して声のボリュームを抑えたらいいのでは?と思うかもしれません。

たしかに僕もよくそう思うのですが、電話している本人からすると「周りの状況」が正確に把握できなくなっています。

対面で会話する場合は、周辺の雑音・生活音ありきで対面する相手との会話に必要な声量を無意識にコントロールできます。

しかし、電話をしている状況では、耳から入る情報が今いるその場の状況と食い違ってしまいます。

耳栓をしたりイヤホンをしたまま人と会話すると、必要な声量がわからなくなるのと同じですね。

視覚でいうと、一人だけサングラスをしていて周りの明るさがわからない状態。

電話だと声が大きくなる傾向があり、かつ本人は声量がコントロールできない状態である。

これが電話の声が気になる理由の1つ目。

半分だけの会話が聞こえるのはストレスになる

声の大きさの他にもう一つ。

電話のように会話の片方だけを聞かされることはストレスになるようです。

耳から入ってくる音という情報は意図しなくても勝手に聴こえます。

音は勝手に入ってくるのですが、無意識にその音情報が自分にとって「必要か」「不要か」を脳みそで判断しています。

そして「不要な情報である」と判断できたものは脳みそのフィルターで「雑音」としてスルーするので気になりません。

他人の会話でも、自分が興味あるトピックだったり自分に関係しそうな話題が聴こえてきた場合はつい聞いてしまいます。

対して、オバちゃんの井戸端会議なんかは一瞬で不要な雑音として処理されるので、BGMなどと同じように脳みそに入ってこないようにスルーです。だから多少うるさくてもそれほどストレスにはならない。

では電話はなぜストレスに感じるかというと、会話が片方だけ聴こえてくるので、それが自分にとって必要な音なのか不要な音なのか判断できないから。

「なんの会話だろう」「どんな音情報だろう」という状態がずっと続くので、うまく雑音としてスルーできないからストレスに感じるようです。

人は電話に限らず「よくわからない情報」というのはストレスに感じるようにできているはずです。

たとえば、電車に乗っていて一番大きい音は「電車の走行音」ですよね。「ゴォー」とか「ガタンゴトン」とか。

でも電車に乗っていると電車の音はストレスになりません。

なぜなら、その状況下において「あるべき音(理解できる音)」だからです。

でも電車の中で「ピピピピ」とかアラームがなり続けていたらすごい気になります。それが電車の走行音より小さいのに。

「なんでこの音がなってるの?」と疑問に感じる「よくわからない音」はストレスになります。

イヤホンの音漏れとかかなり小さい音なはずなのにストレスに感じるアレです。

カフェで言えば椅子を引く音、食器の音、コーヒーを入れる「ブシュー」みたいな音はストレスに感じません。

それがなんの音かわかるし、その場にあるべきと想定できる音だから。

でもお客さんの誰かがスマホで音を出してYouTubeとか見始めたらめっちゃ気になると思うんですよね。

「ブンブン、ハローYouTube」とか聴こえてきたら、「何?何?」「なんの音?」「なんの動画?」ってすごいストレスだと思います。

あと、パソコンの必要以上のキーパンチ音とか、ボールペンカチカチとかも。

え、その音必要?と想定の範疇を超える音も「必要性がよくわからない音」としてストレスに感じる。

あ、そうそう。

事務所とかコールセンターとか「周りが電話していることが通常な場」においては電話の声が聴こえてきてもストレスに感じないんですよね。

要は「それがなんの音なのかよくわからない場合」は音に対してストレスを感じるということですね。

電話がうるさい人がいた場合の解決策はあるか?

公共の場で電話の話声が聴こえてきてストレスに感じた場合はどうしたらいいか。

ちょっと考えてみましたが、うまい解決策はなさそうです。

辞めさせるか、自分の耳を塞ぐかです。

辞めさせると言っても、明確に電話禁止というルールがある場所以外では、あくまでもマナーの範囲になるので注意するのも難しいですよね。

声かけて変な人だったら嫌ですし。

日常的にそういうシーンに遭遇する場合は、自衛するのが一番無難。

耳栓がノイズキャンセリング機能付きのイヤホンとか。

完全防御するならヘッドホン。

BOSEのこれ使ってますが、周りの音を消滅してくれるのでなかなか良いです。

僕の耳はなぜかイヤホン落ちるのでヘッドホンしか使えない・・

ハーフアログ(Halfalogue)効果とは

ハーフアログ(Halfalogue)効果とは、会話の片方だけを聞く状況で生じる心理的・認知的な影響を指します。この現象は、電話の片方の会話(片側の発話)を聞く際に特に顕著であり、これが通常の会話(両側の発話)を聞く場合よりも注意を引きやすく、集中力を妨げることが研究で示されています123

語源と意味

  • 「ハーフアログ」という言葉は、「ハーフ(Half)」と「ダイアログ(Dialogue)」を組み合わせた造語です。
  • 片方の会話だけを聞くことで、聞き手の脳が聞き取れなかった部分を予測し補完しようとする認知的なプロセスが働きます。この補完作業が注意を奪い、集中力を低下させる原因となります。

ハーフアログ効果の特徴

  1. 予測不可能性が注意を引く
    ハーフアログでは、会話の片方しか聞こえないため、次に何が話されるかを予測することが難しくなります。この「予測不可能性」が脳の注意を引き、他の作業への集中を妨げます。
  2. 意味のある言語で強まる効果
    ハーフアログ効果は、聞き取れる言語(意味のある言葉)で行われる場合に特に強く現れます。逆に、意味のない音声や外国語では効果が弱まることが確認されています。
  3. 対話(ダイアログ)よりも強い影響
    両者の会話(ダイアログ)を聞く場合は、会話の流れを予測しやすいため、注意を奪われにくいとされています。一方、ハーフアログでは予測が難しいため、より強い注意の分散が起こります。

実生活での影響

  • 職場や公共の場での注意散漫
    職場やカフェなどで他人の電話の片方の会話を聞くと、作業効率が低下することがあります。これは、脳が無意識に会話の内容を補完しようとするためです。
  • 心理的なイライラ感
    ハーフアログは、単なる音量の問題ではなく、予測できない会話の断片が心理的な不快感を引き起こすこともあります。

対策方法

  1. 環境音やホワイトノイズの利用
    職場や公共の場でハーフアログの影響を軽減するために、ホワイトノイズや環境音を利用することが効果的です。
  2. タスクの難易度を調整
    読む資料のフォントを難読化するなど、タスク自体の認知的負荷を高めることで、ハーフアログの影響を軽減できることが研究で示されています。

ハーフアログ効果は、片側の会話を聞くことで生じる注意散漫や集中力低下の現象です。この効果は、予測不可能性や意味のある言語で強まることが知られています。職場や公共の場での生産性や心理的快適さを保つためには、環境音の利用やタスクの工夫などの対策が有効です。

まとめ

喫茶店で「電話うるさいな」と思ったので調べてみた記事でした。

  • 電話は声が大きくなる
  • わからない音はストレス

この2つの理由があるので、公共の場では周りに気を使って電話は控えたいですね。

声を小さくしても周りにとってはストレスです。

なるべく手短に済ませるか、席を外して電話するようにしたいです。


  1. Why are background telephone conversations distracting? – PubMed ↩︎
  2. The perils of the ‘halfalogue’ – Association for Psychological Science – APS ↩︎
  3. BrainCraft | How Halfalogues Manipulate Your – | Season 4 | Episode 10 | PBS ↩︎
目次