音声コンテンツ配信において、BGM(バックグラウンドミュージック)の使用は慎重に検討すべき事項である。BGMは番組の雰囲気を演出し、無音の間を埋める効果があるが、選曲の労力や倍速再生時の音楽の歪みといったデメリットもある。
最適解は、声の魅力で勝負できる場合はBGM無しで、そうでない場合は小さめの音量でBGMを流すことだ。曲はメロディの変化が緩やかなものを選び、Voicyのような音声プラットフォームのBGM音量を参考にするのが賢明である。
結論:ラジオ(音声コンテンツ)にBGMは必要か?
音声コンテンツにBGMを使うか否かの、僕なりの最適解は次のようになりました。
BGMを使用することはメリットもデメリットもあります。
なるべくメリットだけを享受しようとした場合の最適解が音量小さめでBGMを使用することになります。
BGM無しでも問題ないのは声だけでリスナーにしっかり聞いてもらえる場合に限ります。
僕は小さめBGMでやることにしました。
BGMを使うメリット・デメリット(効果と副作用)
BGMを使うにあたって考えた効果と副作用をざっと書くので、BGMを使うかどうかの参考にどうぞ。
音声コンテンツではBGMの存在感が大きい→動画と違う
人が受ける情報のうち、視覚が約8割・聴覚が約1割と言われます。
音声コンテンツの場合は、聴覚の1割にだけ集中して聞くのでより音声・BGMそれぞれの存在感が増します。
試しにYoutube動画を一つ見て、そのあと同じ動画を音声だけで聞いてみると、さっきまで気にならなかった音に気づいたりします。雑音が入ってるとか。
なので、動画を作るのと同じ間隔でBGMを付けてしまうと「BGMうるせぇ」とか「BGM邪魔」と感じるかもしれません。僕は自分で作ってみてそう感じました。
資格情報を切って音に集中している状態ですから、動画をつくるときより小さめの音量にした方が最適に近づくと感じています。
意図した雰囲気を作ることができる→選曲が面倒
BGMを使用することで意図した雰囲気を作り出すことができます。
Youtubeのオーディオライブラリーでもムード別に選曲できるようになっています。
曲によって雰囲気を作り上げられるのはBGMを使うメリットと言えます。
しかし、逆に言えば間違った曲を使うことで意図したものと違った印象を与えてしまうことにもなります。
BGMを使うのであればコンテンツの内容に合わせて選曲しなければならないというコストが発生します。
こうして、毎回の収録・編集ごとに最適なBGMを探して適用させるのはかなり骨が折れます。
動画コンテンツのように、一つの動画を作り込む場合はBGMにも労力をかけた方がいい場合もあります。
しかし、日常的に音声コンテンツを気軽に発信したい場合には、その日の話題・チャプターごとに、いちいちBGMの選曲なんてやってられません。
ということで、音声コンテンツでBGMを使う場合は、BGMによる雰囲気作りや印象操作みたいな効果は求めない方が無難だと思います。
1〜3曲くらいを選んで毎回同じBGMを使い回すのが現実的です。
となると、極端に偏った印象を与えるようなBGMの使い方は避けて、どんな話題でも使える無難なBGMの使い方がいいと思います。
無音の時間を無くせる→カット編集するなら大丈夫
音声コンテンツは無音状態が続かないように注意する必要があります。
動画であれば画があるので目から情報が入ってきますが、音声コンテンツで無音になるとリスナーは不安を感じてしまいます。
- 再生止まった?
- 終わった?
- トラブルかな?
みたいな感じですね。
ラジオ放送でも無音状態が長く続くと放送事故扱いとなります。
番組や局によって判断が変わりますが、おおむね5秒以上の無音が続かないように作られているはずです。
とりあえず、音声において無音状態というのはあまり好ましいものではありません。
そこで、BGMを流しておけば、何秒間か言葉を発しなくても無音状態にならないというメリットがあります。
とはいえ、生配信ではなく収録してアップするのであれば、編集で無音区間をカットすればそれで事足りるとも言えます。
僕はだいたい無音状態が3秒未満になるようにカットしています。
それでも、2秒間無音になるよりはBGMが流れていた方がよりいいんじゃないかと感じています。
倍速再生時に曲がおかしくなる→発信側で対処不可
BGMの主張が強いと困るのがこれ。
動画も音声も倍速再生する人は少なくありません。僕もだいたい1.5倍〜2倍でコンテンツを消費しています。
ビジュアル的な情報やしゃべりであれば倍速再生で処理できるのですが、どうしても等倍でしか聞けないのが音楽です。
せっかく癒やし系の音楽にしても、1.5倍速にするとアップテンポのイケイケな雰囲気になってしまう。
これは、聞く人がどう再生するかに起因するので、コンテンツを発信する側ではコントロールできません。
そこで唯一発信者の立場でできる工夫は、音量を小さめにしておくことくらいです。
音量を小さくしてBGMの主張を極力小さくしておけば、倍速再生で曲調が変わってしまうデメリットを避けることができます。
音声コンテンツにBGMを使う場合の用法用量
個人的にこう考えているという曲の選び方と使い方。
- 変化がなだらかな曲を選ぶ
- 音量を小さめにする
なるべく変化の幅が小さい曲の方が使いやすい。
Aメロとサビで音量の差が大きかったり、途中でテンポや曲調が変わったりするすると、トークと曲が合いません。
どこで切っても大丈夫な曲の方がBGMに適しています。
BGMの音量は小さめ。
それぞれ使っている音声アプリや編集ソフトが違うので、具体的な数字で示すのは難しいですが、
イメージとしては、音楽が流れていることは聞こえるけどどんな曲なのかはわからないくらい。
VoicyのBGM音量を参考にするといい。
Voicyはシステム的に自動でBGMがつくようになっていて、当然Voicyが考えるちょうどいい音量に設定されているはずです。
まとめ:ラジオ・音声コンテンツは音量小さめのBGM
イケボに産まれたい人生だった。