出張など一時的な住居を確保するときに使われるのが、ウィークリーマンション(マンスリー)などの定期(短期)借家の賃貸です。
極短期間(〜1週間以内)の滞在であればビジネスホテルを選ぶ場合が多いと思います。
実際に、1ヶ月半程ウィークリーマンションに住んでみて気づいたことや、ホテル暮らしとの違いを書きます。
ホテルかウィークリーかを選ぶにあたってそれぞれのメリット・デメリットなどの違いも調べましたので合わせてまとめます。
マンスリーマンションとは
短期型の家具付きのマンションやアパートのことです。
一般的な賃貸であれば2年間の契約となるのが通常ですが、マンスリーは必要な期間だけ借りられます。
一ヶ月単位のものをマンスリー、一週間単位のものをウィークリーと呼びますが、一日単位で任意の期間借りられる物件もあります。
ウィークリーマンションの契約形態
ウィークリーマンションはレオパレス21のように、短期契約で貸すことを前提としている物件もあります。
また、通常の賃貸マンションをマンスリーマンションを経営する会社が借りており、それを宿泊者にマンスリーとして貸し出しているケースもあります。又貸しみたいな状態ですね。
ですので、見た目的には普通の賃貸マンションと全く同じだったりします。
同じマンションの中に、賃貸で住んでいる人とマンスリー契約で住んでいる人が混在している場合も普通にあります。
必要最低限の家具や備品が揃っている
マンスリーマンションは賃貸マンションに必要な家具が備え付けられており、すぐに生活が出来るようになっています。
僕が借りた時は以下の家具・家電・備品がありました。
- ベッド
- テレビ
- カーテン
- デスク
- 椅子
- 電子レンジ
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- スティック型掃除機
- ゴミ箱
- 箱ティッシュ×1
- トイレットペーパー×2
- ハンガー
- ドライヤー
- 各照明
普通の賃貸の部屋が、ホテルのように手ぶらでも利用できるように整えられているようなイメージです。
通常、賃貸を借りた場合はカーテンをつけるところから開始しますが、そういったことは全部不要でそのまますぐに生活ができます。
また、通常ホテルには設置されていない洗濯機や冷蔵庫(一人暮らしサイズ)、電子レンジなんかもあります。この辺りは、ビジネスホテルよりは自宅に近いですね。
他にも、洗濯洗剤やシャンプーなどの備品がある場合もあります。細かいですが、トイレットペーパーとか箱ティッシュも置いてあったり。
詳細は各マンスリーによって異なりますので要確認です。
ウィークリーマンションの価格・料金
地域によって大きくことなると思いますが、東京都心での例を出します。間取りは一般的に1Kがほとんどです。
料金の内訳は主に以下。
- 賃料
- 管理費
- 水道光熱費
合計してざっくり1日辺り5000円〜7000円前後。東京の安いビジネスホテルと同程度の価格です。
管理費や光熱費は固定で1日1000円などと決まっています。ネット環境がある場合は、管理費に含まれている場合が多いです。
長期で滞在するほど、割引が適用されて1日辺りの料金が安くなるのが一般的です。60日以上ならち一日200円くらい安くなって、120日以上ならもう200円くらい安くなるといった感じです。
別にかかる費用としては、クリーニング代が1〜2万程度。
敷金や礼金など、通常の賃貸でかかる大きな初期費用はありません。
東京都心の1K・ワンルームで家賃+管理費などで一日5000円台くらいだと思ってください。
審査はほぼ無し
マンスリーマンションは賃貸なのですが、一般的な入居審査はありません。
契約方法が法的に普通の賃貸と異なります。
ビジネスホテルの宿泊に特別な審査がないことと同じです。
料金が先払いになりますので、支払い能力があるかどうかの審査は不要なんですね。
金融ブラックだろうが、ニートだろうが宿泊費さえ払えば、払った分の期間は入居可能です。
申込手続きから入居までWEB・電話だけで即日完結
マンスリーマンションの申込方法は各会社のホームページから行います。もしくは電話して話ながら決めます。
申込の書類等もメールやFAXでのやり取りで終わりますので、申込から入居まで担当者と一度も顔を合わせることがありません。
一例として僕のケースを紹介します。
- 午前中:電話して物件を決定
- 昼ごろ:メールにて申込書類を受け取り、記入して返信
- 契約金額をカードで支払い
- 申込受付・入金を確認してもらい契約完了
- カギの受け取り方法がメールで通知される
- 19時:入居
即日で完了しました。
ちなみにカギの受け取りですが、入居する部屋のポストのダイヤルの番号がメールで通知されます。
ポストの中に、更にカギのかかった入れ物があり、それを開けると部屋のカギが入手できる仕組みでした。
マンスリーマンションの退去の仕方
退去時はカギを元に戻してそのまま立ち去ればいいだけです。
決めた日時までに、カギを戻して「出ましたー」と電話かメールで一報するだけ。簡単ですね。
ホテルの連泊・長期滞在
旅行や出張などで数日間だけビジネスホテルを利用することはよくあります。
そのビジネスホテルも数週間〜数ヶ月の期間連続で宿泊することが可能です。
連泊・長期で利用する場合の料金・価格について。
東京都内のビジネスホテルをいくつか調べてみましたが、長期で宿泊するからといって一日辺りの値段が極端に安くなることは無さそうです。
あっても、せいぜい「◯日以上の長期は1割引します」程度です。
ホテルによっては、リネン(シーツなど)交換や清掃を、毎日でなく3日に1回にして安くするなどの交渉が出来る場合もあるようです。といってもわずかに(数百円ほど)割引にになる可能性があるくらいです。
ここはホテル側と相談ですね。
基本的には長期滞在であっても、1泊分の料金×滞在日数分がかかると思っておいた方が良さそうです。
ウィークリーマンションとビジネスホテルの違いと比較
実際に体感してみて感じた部分を比較します。一日辺りの宿泊費が同程度のものを比べた場合として見ていただければ幸いです。
同じ価格でもマンスリーの方が部屋が広い
同程度の価格帯の場合は、ホテルよりもマンスリーマンションの方が広いです。
安めのビジネスホテルだと、小さい1Rにベッド・小さい机・ユニットバスで終わりです。
これがマンスリーだと1Kで部屋のスペースも広いですし、キッチンスペースもあります。また、ホテルには無い下駄箱だったり収納スペースもついています。
- ビジネスホテル:シングルルーム
- ウィークリー:一般的な1K
これをイメージしてもらえれば広さの違いがわかるかと思います。
もし、旅行かばん1つだけでなく、自分の荷物を置きたい場合はマンスリーの方が良いですね。
ホテルは清掃・食事などのサービスがある
清掃などのルームサービスや朝食などが欲しい場合はホテルです。
マンスリーマンションの場合は、こういったサービスは一切ありません。普通に自宅で生活しているのと同じ状況です。
掃除機なども備え付けてあるので、自分で掃除します。
また、別料金を払って掃除を頼めるウィークリーマンションもあります。
ホテル暮らしで住民票はおけるのか
ホテル・マンスリーともに住民票を置くことは原則できません。
住民基本台帳法によって、引越し後14日以内の住民票の移動が義務付けられていますが、あくまも1年以上継続する場合です。よって、住民票を移す義務はありません。
また、ほとんどの場合、マンスリーマンション側の規則で住民票を置くことは認められていません。
1年以上長期で滞在する場合に限って、役所・マンションと相談の上住民票の移動を検討しましょう。
現状の日本の法律や行政のルールを考えると、もし継続的にホテル暮らしをするのであれば、別に住民票を置いておく家があったほうが良さそうです。
実家とか、安い部屋を借りておくとか。面倒ですね。
マンスリーなら風呂トイレ別
多くのビジネスホテルは風呂・トイレが一緒のユニットバスです。
対して、マンスリーマンションは風呂トイレが別となっている物件も多くあります。普通の賃貸の部屋ですので。
どうしても、風呂トイレ別でないとダメという人は、マンスリーの方が希望の部屋が探しやすいかもしれません。
高級ホテルなら風呂トイレ別なんですけどもね。
ウィークリーマンションなら客人を部屋に呼べる
ホテルは基本的に申込者以外の入室を禁じています。1名の料金で2人に利用されたら商売が成り立ちませんので。
もしホテルに人を呼ぶ場合は、ロビーや近くでの面会となります。
友人や家族などを部屋にまねく可能性がある場合は、普通の賃貸のように使えるマンスリーマンションの方が良いです。
建物自体は普通の賃貸マンションですので、ホテルのようなフロントがありません。期間中、部屋をどう使おうが自由です。
ウィークリーマンションまとめ
- 旅行バッグを持って一時的な滞在であればホテル暮らし。
- 自分の荷物もあり、通常の賃貸マンションに近い使い方をしたい場合はウィークリーマンション
他に、荷物は一時的にトランクルームに預けてホテルで生活というのも考えました。
ただこれだと、ホテル代に加えて、トランクルーム代が月に数万円かかるのでだいぶ費用が増えます。
賃貸で借りるよりは割高になりますが、初期費用などが無い分、短期であればなんとか。ホテルと同じ料金で荷物を置くスペースも確保出来る感じです。
ウィークリーマンションは自宅とホテルの間くらいでなかなか快適ですよ。