アドレスホッパーとは同じ場所に定住することなく、住所(アドレス)を転々と変えて生活する人、またその生活スタイルのことの総称です。
現在は仕事の都合により、定期的に宿泊場所を変えてホテル暮らしをするような人が、その必要性から結果的にアドレスホッパーとなっている場合が多いと思います。
しかし、働き方や生活スタイルの多様性により、あえてアドレスホッパーになる人も今後増えていくのではないかと感じています。
僕自身も特別住所を転々とする必要性はありませんが、可能であればその時その時で住みたいところに住むといった生活をしたいと思っています。
これまでは単に「ホテル暮らし」と呼んでいましたが、これだと出張などで一定期間だけホテル住まいをする人の生活と呼び名が重なります。
主に定住場所があって、従としてのホテル暮らしでなく、ホテルなど定住しない生活を主にするのであれば「アドレスホッパー」という呼び方の方が適切だと感じました。
ホテル暮らし | アドレスホッパー | |
---|---|---|
主 | 定住場所がある | 転々としているのが通常 |
従 | 一定期間ホテル住まい | どこかに拠点がある |
アドレスホッパーになる、アドレスホッパーをするための情報をこの記事でまとめておきたいと思います。
アドレスホッパーを詳しく
もう少し、アドレスホッパーはこういうものだよというお話。
アドレスホッパーの事例
お茶の間に「アドレスホッパー」という単語が広まったのはNHKのおはbizという番組内でアドレスホッパーの紹介がなされたことだと思います。
Youtubeなどに動画を上げてくれていないので、気になる人はお手数ですがNHKのサイトで動画をご覧ください。
番組ではアドレスホッパーの紹介だけでなく、アドレスホッパーという新人類向けのビジネスやサービスが生まれているという内容。
アドレスホッパー向けの不動産などですね。
番組内では実際にスマホ・PCのみで移動しながら仕事をしている人も紹介されていました。
トランク1つでフットワーク軽く生活できるメリットなどについて語られていましたが、本当にそのとおりだと思います。
アドレスホッパーに近い言葉としてのミニマリストとデジタルノマド
おそらくアドレスホッパーという言葉が生まれる以前からあったのが、ミニマリストやデジタルノマドという言葉です。
ミニマリストは「なるべく物を所有しない」「必要最低限の物しか持たない」という生活スタイルや、そういった思想のことを言います。
結果的に「少ない荷物で生活している」という状態がアドレスホッパーと似ていますが、物を持つ持たないという考え方にフォーカスしているのがミニマリストなので、アドレスホッパーとは立ち位置が異なりますね。
ミニマリストよりもアドレスホッパーに近いのがデジタルノマドです。
これは仕事がデジタル(PC・スマホ・ネット)で簡潔できるようになったので、働く場所は問われないというもの。
働く場所が自由なので、結果的に住む場所が職場の近くに固定されなくなります。
- デジタルノマド
働く場所が限定されない
→結果的に住む場所も自由 - アドレスホッパー
定住しない人
働く場所が自由なのでデジタルノマドで、住む場所が自由なのがアドレスホッパーという感じでしょうか。
ですので、実際はデジタルノマドでありアドレスホッパーでもある人はたくさんいるはずです。
アドレスホッパーのメリット
おはbizの番組内で「フットワークの軽さ」がメリットとしてあげられてました。
出張などで一定期間定住場所から離れる経験がある人は多いと思いますが、言ってみればアドレスホッパーはその出張の状態がデフォルトです。
定住場所以外のどこかにいる状態で生活が回るようにできています。
ですので、期間も関係なく必要の都度、必要な場所に滞在することができますし、特にどこかに滞在する必要が無い期間は好きなところに住んでいればいいのです。
一度、自宅に戻って〜とかを考えなくてもいい。
特に、特定の場所に用事がなければ「冬は寒いの嫌だから九州に滞在する」とかできるわけです。便利。
旅行とかも期間の限定がいらない。
札幌に旅行にいきたければ、満足するまで札幌に住めばいいという考えが可能になります。
他、定住場所を持たずホテルで暮らすということに関してのメリットもありますので、良ければ以下の記事を御覧ください。
アドレスホッパーが可能な仕事(収入源)
さて、アドレスホッパーをするための大前提は仕事(収入源)です。
会社など特定の場所に通う必要な人はアドレスホッパーをすることができません。
就業場所が限定されない仕事となると、やはりデジタルノマドがほとんどでしょう。
オンライン・遠隔で仕事のほとんどを完結させられる業務である必要があります。
- ブログ・サイトを運営して収入が得られる人
- Youtuberなどの配信で食べられる人
- 執筆家・ライター
- そもそも常に出張している人 など
なかなか無いですよね。
例えば今人気のYoutuberだって、アドレスホッパーをやることで制限がかかるわけです。
大掛かりな撮影機材を持つことができませんし、ヒカキン氏みたいに高級なテーブル買ってみたとかも出来なくなります。
それに、収入も月に〜20万とかだと多分厳しい。
何か、一般人がアドレスホッパーを目指せる仕事や働き方があれば教えて欲しいです。
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アドレスホッパーはどこに住むのか
され、では実際にアドレスホッパーをするとして住まいはどこになるのか。
基本的にはホテルかマンスリー・ウィークリーマンションですよね。
安く済ませたい場合や、ごくごく短期間(数日)であれば、サウナやネカフェも可能です。
他、民泊(airbnb)やシェアハウス・ゲストハウスなどなど。
つまり、短期で宿泊できる施設。
通常の賃貸のように、2年契約があっていちいち敷金・礼金をとられるような長期契約ではない場所です。
ここの需要をとりに出てきたサービスがOYO LIFE。
インドのホテル業OYOが住宅シェアリングという概念で始めたサービスです。
ホテルを予約するように、スマホでマンション・アパートの一室を借りられます。
敷金礼金集会手数料はゼロ。基本的に必要な家具はついています。
利用者側としては、ウィークリーマンションを使う感覚と同じような気がしますね。
他にもADDressというサービスもあったり、今後増えてくるでしょう。
ただ、普通のウィークリーマンションやエアビーとの違いがちょっとわからないので、調べてみて追記したいと思います。
アドレスホッパーに必要な費用・生活費
アドレスホッパーの生活費はシンプルに宿泊料金に相関します。
高級なホテルや旅館で生活するならその分批評がかかります。
一般的なビジネスホテルなら月20万円〜ほど(地域にもよる)。
ウィークリー・マンスリーマンションならもう少し安くて15万円〜でいけそう。
通常の賃貸と比較して一見割高に感じるかもしれませんが、その分削れるコストもあります。
- 入居時の敷金礼金仲介手数料などが不要
- 家具家電の購入費が不要
- 家具家電の処分費も不要
- 引っ越し代が不要
- 水道光熱費が不要 など
これに加えて、入居・引っ越しの面倒な審査やら手続きやらそういう手間も無くなる。
そう考えると、極端に割高ではないかもしれません。
それとですね、アドレスホッパーになるとこの宿泊費を変更できるんですよ。
賃貸だと毎月固定の家賃がかかりますが、アドレスホッパーだと家賃が変動費になります。
「今月はちょっと節約したいから安いところに泊まろう」
「収入が入ったから今週はいい旅館で暮らそう」
こんなのが出来るのも単純な金額以外のメリットではないでしょうか。
アドレスホッパーの難点・デメリット
難点は住所を置く場所・倉庫代わりの拠点が必要になること
特定住所に定住しないと言っても、現行の日本のルールだとどこかに住所を置く必要があります。
「定住しなければならない」というルールはありませんが、法律や各種ルールが「定住していること」を前提に作られているためです。
そのため、自分自身は住所を転々としていてもどこかに拠点が必要。
実家だったり、どこかに住所を置くようの物件を借りておくなど。
また、大型の荷物や季節物の荷物の保管場所も必要なので、やはり倉庫代わりとしても拠点を持っておいた方がいいですね。
例えば、スノーボードが趣味なアドレスホッパーは、冬の間はスキー場かその近くに住むということができますが、それ以外の季節はスノーボード一式を置いておく場所が必要。
もちろん、貸し倉庫やレンタルスペースみたいなものを利用している人もいますが、そこには住所を置けません。
住所を置く&倉庫代わりの拠点を持つのが現実的かなと考えています。
独り身でないとできない
仕事とかお金の問題が目に付きますが、一番は「独り身であること」ですよね。
家族がいたらさすがに家という定住場所が必要です。
あとペットも飼えません。
中には猫をつれて世界一周とかされている方もいらっしゃいますが、現実的には厳しいでしょう。
ペット用の荷物を持ち運ぶのも大変ですし、ペット可の宿泊施設を探すとかなり限定されます。
アドレスホッパーは1人でプラプラ生きたい人向けです。
アドレスホッパーまとめ
その都度、住みたいところに住める生活憧れます。
ずっとアドレスホッパーをしなくても、一定期間だけホッピングしてみるのも良さげです。